企業の品質データ不正とその対策の大要
近年、製品の品質を示すデータや検査結果のねつ造・改ざんなど、品質不正は後を絶ちません。
2010年代半ばから、国内大手メーカーにおける品質不正が発覚する事例が散見されるようになり、2017年頃には素材メーカーを中心に相次いで品質不正が発覚し、大きく報道されました。2017年12月4日には一般社団法人日本経済団体連合会が「品質管理に係わる不適切な事案への対応について」と題する声明を発出し、多くの企業において自主点検や調査が実施されましたが、残念ながらその後も日本企業による品質不正は根絶することはなく、現在に至っています。
品質不正は国内外の多種多様な業種・事業規模・ビジネスモデルの企業で発生・発覚しており、かつ研究・開発、製造、検査・品質保証等の各プロセスで不正が生じうるところ、あらゆるメーカーは品質不正とは無縁ではいられないのが実情と思われます。
品質不正とは、企業が商品やサービスの品質を偽る、または品質管理体制に不備があるために商品やサービスに欠陥があるなどの行為です。品質不正が発生すると、企業は社会的信用を失い、売上や利益が減少するなどの被害を受ける可能性があります。また、企業の不祥事として報道されることで、企業イメージが悪化する可能性もあります。
品質不正は企業の存続を脅かす深刻な問題であり、企業はリスクマネジメントとクライシスマネジメントの体制を整えて対処する必要があります。
リスクマネジメントとは、企業が事業活動を行う中で生じるリスクを特定し、評価して、それらを管理するためのプロセスです。
クライシスマネジメントとは、企業が危機が発生した際に、その危機を効果的に管理するためのプロセスです。
企業は、リスクマネジメントとクライシスマネジメントの体制を整えて、品質不正が発生した場合に迅速に対応できるようにする必要があります。
具体的なリスクマネジメントとクライシスマネジメントの対策として、以下のようなものが挙げられます。
・品質管理体制の構築・強化
・社員教育・啓発
・内部通報制度の整備
・第三者機関による監査
・危機管理マニュアルの作成・運用
企業は、これらの対策を講じて、品質不正を未然に防ぎ、万が一発生した場合でも、迅速かつ適切に対応できるようにする必要があります。
当社は、上記それぞれに関する知見と経験を有し、特に「第三者機関による監査」という点で、企業の皆様に大きく貢献できると確信しています。
0コメント